昨日は

沖縄のクライアントを訪問し、

スタッフの皆様向け研修

その後、I社長と面談。

 

というスケジュールでしたが

 

台風10号が

昨日未明からお昼にかけて

本当に接近(上陸)しますぜ

 

という天気予報を受けて

前日に

「研修は延期」

「I社長との面談は台風が収まる頃
 近くのカフェで実施」

と決断。

 

決断されたのは

クライアントのI社長。

 

 

社に向かう途中、

スタッフの皆さんに何かあったら

大事ですからね。

いやぁ、迅速なご判断。

ナイスなリスク管理だなぁと。

 

 

 

 

幸い、

台風の威力はさほどでもなく、

最大風速10m程度、雨もそんなに。

 

そんな状況で

お昼にI社長と個別面談した際

「延期にする必要無かったですね」

なんて談笑していましたが

 

I社長のリスク管理、

素晴らしいなぁと思いました。

 

 

 

人間ってのは

損失が出ている(出るであろう)時、

その損失を一気に挽回出来るよう

チャレンジングな決断

(時に無茶な決断)したりしますからね。

 

よく言われるのが、

「サンクコスト(埋没費用)」の過大評価

ってヤツですね。

 

せっかく来てもらったんだから

研修、やった方が良いんじゃね?

って考えちゃうアレ。

 

 

 

 

って事で、今日は

 

経営者が

「サンクコスト(埋没費用)」

を冷静に受け止め、

損失を最小化する

意思決定をするためのヒント。

 

 

行動経済学で

プロスペクト理論って言いますが

よく見たり聞いたりしません?

 

 

平常時

A.100万円を100%もらえる

B.クジを引いて
 50%の確率で200万円がもらえる

さぁ、どっち選ぶ?

 

んでもって

アナタに200万円の借金がある時

C.100万円を100%もらえる

D.クジを引いて
 50%の確率で200万円がもらえる

さぁ、どっち選ぶ?

 

前者(損をしていない時)はA、

後者(損害を被っている時)はD

を選ぶ人が多い。ってヤツ。

 

(ご興味お有りの方は
「プロスペクト理論」で検索を)

 

 

理論上(期待値)は

AからDまで全て同じです。

つまり、長期的にみると

もたらされる結果は同じ。

 

 

さぁここで、

AからDまで4パターン。

それぞれの意思決定をする際、

どんな感情かを見てみましょう。

 

 

A.余裕がある人

まぁ、
別に200万円にする賭けをしなくても
100万円貰えるなら貰っとくか。

 

B.困ってない人

確率50%かぁ。
ま、もともと無かったお金だと思えば
ハズレてもいいか。当たれば200万だし。

 

C.損切り出来る人

確実に100万円の借金を減らして
残り100万円は頑張って返すか。

 

D.一発逆転を狙う人

マジか!よし、一発逆転狙うぞ!!

 

ってな感じでしょうか(笑)

 

 

 

まぁ、上述しましたが

「長い目で見れば」理論上は

すべて同じ結果にたどり着きます。

 

ロボットが経営するなら、

どれ選んでも最終的には同じ結果。

が、人間は感情の生き物。

 

 

中小零細事業者の業績は

「経営者の機嫌」で決まりますから

Aの感情に近づけば近づくだけ

会社が良くなる可能性が高いワケで。

 

 

 

まぁ、今回のI社長の決断

「台風」という予期せぬ気象状況

つまり「マイナス」の状況下で

上記C類の決断をされたワケです。

 

研修は延期になって残念だけれども

個別面談できたから、ま、いいか。

研修は延期になったけれども

従業員に万が一の事が無いってのは安心。

と。

 

 

これ、D類の意思決定をして

時間もお金も勿体無い!

台風被害が甚大かどうか分からんし、

警報が出てても大したことない事もあるし

決行します!

ってやっちゃうと、、、

 

万が一の事があったら大問題になるし

皆さんのコンディションも悪いから

研修に身が入らん可能性もあるし

 

なんと言っても

社長の精神衛生によろしくない。

 

 

 

と、まぁ

ダラダラ長くなりましたがね。

 

 

 

損失を被った時は、

上記プロスペクト理論を思い出して

精神衛生上ベターな

「C」を選択すること、オススメします。

 

損切り損切り。

次いこう、次。

 

で、目指すは「A」。

ですです。


2018/07/22

経営スキル

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