有難い事によく
「何か一緒にやりましょう!」
というお声掛けを頂きます。講師・コンサルティングを生業としている今もそうですが、60,000社の法人クライアントを持っていた小売業経営時代も、このようなお話しを沢山頂きました。
で、山ほど失敗してきました。
私(自社)が持つ60,000社の法人顧客リストと、先方の商品サービスが見事にマッチし、相乗効果を生み出す。これはとても理解できます。素晴らしい事です。他人のために自社のリストを使えるか!なんてセコイ事は一切思いません。どんどんやるべきだと考えています。
が。
どうせやるなら、自らの役割を一生懸命果たそうぜ。と思うのです。
一緒に何かやりましょう!という掛け声はいいのですが、役割を果たさずにペースダウンしていく人が多い多い。やむを得ずコチラの熱量を上げて取り組むと、ふと思うワケです。
「あれ?何のためにコレやってるんだっけ?自分が主導で動くなら、コレってパートナーシップを結んでやる必要なくない?」
なんて事を。
例えば、主催者(先方)と講師(私)という組み方。先方が集客して、私がコンテンツの提供をする。実にシンプルなパートナーシップ。でも、失敗するパートナーシップの代表格。
主催者が講師に「集客」を求めた瞬間、この組み方は失敗に終わります。
だって
「自分で集客するなら、この人(主催者)と組んでやる必要無くない?」
って思いますから。いたってシンプル。
で、間違いなくこのプロジェクトに次はありません。かみ合わない温度差を持ったビジネスが上手くいくハズがありませんからね。
これは別に、先述の「主催者と講師」のパートナーシップに限った話ではありません。製造と小売のパートナーシップの時もそうでした。小売のチャネル活用のパートナーシップでもそうでした。
上手くパートナーシップが機能する時というのは、お互いがお互いの役割をきちんと把握して、両社ともに積極性を持って事に取り組んだ時。この時だけだと断言できます。
自社の持っていた60,000社の法人顧客向けに、某文具メーカーさんとパートナーシップを組んで、新たな商品の販売を始めた際、先ずはお互いの「役割」を明確にする事から始めました。メーカーさんがやる事、提供するモノは「〇〇」「〇〇」。当社がやるべき事は「〇〇」と「〇〇」。
そして、どちらからともなく毎日連絡を取り、アイディアを出し合い、プランの実行をしながら逐次進捗の連絡を取り合う。なんとも両者積極的な関わり方でした。
当然、プロジェクトはひとまず成功。一気に数億円規模のビジネスに成長しました。 この経験を通じて、「明確な役割分担」と「両者の積極性」が無ければ絶対にパートナーシップは成功しない。そんな信念が形成されたワケです。
「役割分担」はさほど難しい問題ではありませんが、「両者の積極性」は、相性であったり時期であったりと、見極めが非常に難しい。
という事で、性格の悪い私は
「一緒に何かやりましょう!」
というお話しになった際、あえてじっと黙って相手の積極性を観察しています(笑)こちらから連絡しなければ連絡が来ない。この状況が少しでも続いたら「アウト」です。
「一緒に何かやりましょう!」
というお話しになった際、あえて自分で新規プロジェクトを立ち上げてみます。で、その相手がどの様な絡み方をしてくるのか、相手の「積極的やる気」をしれっと計っています。例えば、先日からビジネス書著者向けの高額セミナーを自主開催で告知していました(おかげ様で満員御礼!有難うございます!)。
「一緒に何かやりましょう!」
ってお声をかけて頂きながら、このプロジェクトに何の反応もされなかった方。残念。当然、今回のお話しは無かった事になります。という事です。べつに「一緒にやりたいんだったら手伝えよ!」なんて偉そうな事を考えているワケじゃありません。
「一緒に何かやりましょう!」
というわりに、興味ないんだね。と。待ちの姿勢で、積極的関心が見られないこの人と一緒にやってもダメだろうな。って直感で思うダケです。あくまで私の判断軸として。(世の中的な正解かどうかはしりません)
「一緒に何かやりましょう!」
というお話しになった際、あえてお金がかかる話を相手にしてみます。どれくらい投資マインド(リスクをとってでもやりたい覚悟)があるかをしれっと計っています。一緒にビジネスをやろうという話なのに、100万円という金額を聞いて「え!」って顔している人とは本気でビジネスなんてできないですからね。残念。
リスク無く、両者組むことによって楽々利益のみがもたらされる。
んな美味しい話、この世の中に存在するハズがありません(笑)
性格の悪い私は、ニヤニヤしながらそんな事をいつも考えていたりします。